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2009年4月25日 (土)

漢字と日本語表記

前回は、今日の日本語表記の成り立ちについて、ざっとおさらいをした。

日本列島の人々は、漢字伝来以来、不便だ不便だとぐちをこぼしながらも漢字を使い続けてきた。
漢字が日本語表記になじまないことが分かっていながら、ベトナムや韓国・朝鮮のように漢字を排除することはなかった。

漢字廃止論もないではなかったが、結局それが現実化することなく今日までやってきた。

なぜだろう?
どこが分かれ道になったのだろう?

ふだんわたしたちは漢字かなまじりの日本語表記に慣れ切ってしまっているので、こんなことはあまり考えない。

しかし、これは案外大問題かもしれない。
なぜなら、日本語表記の将来にもかかわってくるからだ。

わたしたちは毎日使っているこの表記システムに慣れ切ってしまっているので、なんとなく今の表記システムが未来永劫続くような錯覚に陥っている。

日本語の表記システムが世界でもっとも複雑怪奇で孤立したものであることなどあまり意識することもない。

しかし文字言語の歴史をふりかえれば、文字や表記のシステムが案外あっけなく変わるものであることがわかる。

日本語表記だって、10年、20年はともかくその先はどうなるかわからない。
すでにその兆候もある。

たとえば、漢字リテラシーの空洞化、脆弱化である。

ずっと以前、日本語における漢字は「読めない文字」だというお話をしましたね。

しかし、ワープロ、パソコンが標準の筆記具になって以来、漢字は「読めない文字」であるだけでなく、「書けない文字」にもなってきた。

このことはみなさん、身におぼえがあるでしょう?

読むこともできず、書くこともできない文字。

そんな文字が、日本語表記の主役を演じている。
今日では、IT技術だけがかろうじてこうした日本語表記を支えている。

漢字廃止論は力を失い、現在の日本語表記がすっかり定着したと感じている人は多い。
しかし、本当は日本語表記はいま薄氷の上を歩んでいる。

このことに気付いている人はまだ少ないが…。

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コメント

とにかく私的には常用漢字表に登録されている漢字は使ってほしいですね。

 子供   → 子ども
 作る   → つくる
 新しい  → あたらしい
 使う   → つかう
 欲張り  → よくばり
 始まる  → はじまる
 初めての → はじめての
 ○○の中で → ○○のなかで
 ○○中   → ○○じゅう
 今日   → きょう
 明日   → あす、あした
 昨日   → きのう
 今朝   → けさ
 今年   → ことし
 朝    → あさ
 昼    → ひる
 夜    → よる
 無駄   → ムダ
 一番   → いちばん
 招く   → まねく
 例えば  → たとえば
 選ぶ   → えらぶ
 随分   → ずいぶん、ずい分
 同士   → どうし
 普段   → ふだん
 多分   → たぶん
 普通   → ふつう
 譲る   → ゆずる
 知ってる → しってる
 ○○通り  → ○○どおり
 合わせる → あわせる

等上記の漢字は常用漢字であるにも関わらず仮名書きされているのを確認します。特に「子供」に関しては「供」が「お供え物」や「大人の付随物」等のマイナスイメージで「子ども」と書かれていると云われてますが、そんなマイナスイメージに負けないようどうしても「子供」と書いてほしいです。

投稿: mc544 | 2011年2月14日 (月) 21時01分

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